ゴールデンウィークの旅行先として石川県を訪れる予定の皆様、お待たせしました!石川県は、美しい自然や歴史ある観光スポットが豊富にありますが、今回は特に博物館展示に注目してみましょう。石川県内には、魅力的な展示が開催されている博物館がいくつかありますが、この記事では石川県立歴史博物館、小松市埋蔵文化財センター、そして石川県埋蔵文化財センターの3つの博物館で開催中の特別展を詳しく紹介します。これらの展示は、歴史好きはもちろん、家族連れや友人同士でも楽しむことができる内容となっておりますので、ぜひ石川県へお越しの際には立ち寄ってみてください。

まずは、石川県立歴史博物館で開催されている令和5年度春季特別展「碧の海道-古代の日本海交流-」について紹介します。この展示では、古代日本海沿岸地域の交流や文化がどのように発展していったのかを、出土品や資料を通して探ります。また、日本海沿岸地域の海の恵みや交通手段なども紹介されており、古代の人々の暮らしや文化に触れることができます。

次に、小松市埋蔵文化財センターの企画展「遺跡が語るこまつの歴史」をご紹介します。この展示では、小松市内で発掘された出土品を通して、通史的に小松の歴史を紐解いていきます。地形の多様性に富む小松市の遺跡からは、様々な時代の生活や文化が見えてくるため、小松市の歴史に興味を持っている方には特におすすめです。

最後に、石川県埋蔵文化財センターのホール展「ふるさとの遺跡2023」をご案内いたします。この展示では、令和3年度に刊行された発掘調査報告書から3遺跡を取り上げ、パネルや出土品を使って紹介しています。七尾市千野遺跡では、弥生時代から平安時代の集落跡や玉作りの歴史が明らかにされています。また、白山市古宮遺跡では、平安時代から戦国時代にかけて白山本宮(白山比咩神社)が置かれた場所であり、礎石建物や祭事の跡が確認されています。さらに、加賀市大菅波コショウズワリ遺跡では、旧石器時代の石器や縄文時代から近世までの集落跡が発見されています。

Ishikawa Prefecture is rich in beautiful nature and historic sightseeing spots
石川県は、美しい自然や歴史ある観光スポットが豊富

これらの展示は、石川県の歴史や文化に触れるだけでなく、遺跡の発掘調査や考古学の研究成果も学ぶことができる貴重な機会です。家族や友人との旅行の楽しみをさらに広げるために、ぜひ石川県の博物館展示を訪れてみてください。このゴールデンウィーク、石川県での博物館巡りを通じて、歴史と文化の深い魅力を発見していただけることでしょう。

以上、石川県立歴史博物館の令和5年度春季特別展「碧の海道-古代の日本海交流-」、小松市埋蔵文化財センターの企画展「遺跡が語るこまつの歴史」、そして石川県埋蔵文化財センターのホール展「ふるさとの遺跡2023」を紹介しました。詳しくは下記に紹介していますのでご覧ください!!! ゴールデンウィークの石川県旅行が、これらの博物館展示を訪れることで、より一層楽しく充実したものになることを願っています。

石川県立歴史博物館:碧の海道-古代の日本海交流-

石川県立歴史博物館:碧の海道-古代の日本海交流-
石川県立歴史博物館:碧の海道-古代の日本海交流-

石川県立歴史博物館では、令和5年度春季特別展「碧の海道-古代の日本海交流-」を開催しています。石川県は古代から大陸との文化交流の海の玄関口として機能し、弥生時代には日本海ルートを通じて青銅器や鉄器が伝来しました。また、北陸地方は東日本へ広がる流通網の拠点となり、翡翠や碧玉を用いた宝玉が生産され、西日本に流通していきました。

古墳時代の終わり頃には、朝鮮半島の高句麗から使節が加賀に来着し、外交航路が開かれました。奈良から平安時代にかけて、渤海使が加賀・能登を往来するようになりました。本展覧会では、日本海沿岸や朝鮮半島、中国大陸との交流を物語る資料が多数展示され、日本海を舞台にした壮大な交流の歴史を辿ります。

展示構成は以下の通りです。

第1章では、弥生時代の日本海交流に焦点を当て、中国大陸や朝鮮半島から伝来した青銅器文化や木製容器が展示されます。第2章では、北陸地方での鉄器の使用開始や玉類の製作・流通が紹介されます。第3章では、古墳時代の国家形成や大陸・朝鮮半島との外交、渡来人を通じた文明化の契機となった文物が展示されます。

第4章では、「北ツ海」を介した人々や神々の交流が探求され、『出雲国風土記』や『古事記』などの史料や神社に関わる遺跡の出土品が展示されます。第5章では、奈良から平安時代にかけて渤海使が日本に来訪し、北陸地方を経由して加賀・能登に滞在施設が設けられたことが紹介されます。渤海の王都の出土品や加賀・能登の港に関する資料も展示されます。

この特別展は、2023年4月29日から6月11日まで開催されており、展示室への入室は16:30まで可能です。会期中は無休で開館しています。会場は、特別展示室と企画展示室に分かれており、観覧料は各料金プランによって異なります。この展覧会では、石川県立歴史博物館が独自に収集した資料や、他の博物館や研究機関からの出品も展示されています。

令和5年度春季特別展「碧の海道-古代の日本海交流-」は、日本海を舞台にした壮大な交流の歴史を紐解くことができる貴重な機会です。石川県立歴史博物館で開催されるこの展覧会をぜひお楽しみください。遠い昔の日本海沿岸地域や朝鮮半島、中国大陸との交流がどのように行われていたのかを学び、古代の人々の暮らしや文化に触れることができるでしょう。

小松市埋蔵文化財センター:遺跡が語るこまつの歴史

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企画展「遺跡が語るこまつの歴史」は、小松市埋蔵文化財センターにて開催されており、令和5年(2023)3月18日から6月18日までの会期で、小松市内の遺跡から出土した資料を通じて、小松の歴史を通史的に紹介します。開館時間は午前9時から午後5時までで、入館は午後4時30分まで受け付けております。休館日は毎週水曜日(祝日除く)と祝日の翌日(祝日除く)です。また、展示観覧料は無料です。

本企画展では、地形の変化が多様である小松の歴史を、出土品等の発掘調査成果から紹介しております。山や海、加賀三湖と呼ばれる潟湖などがあり、地形ごとに遺跡の性質が異なる小松は、歴史の授業の始まる小学6年生の導入にも合わせて展示内容を構成しています。

展示は合計8つの展示室に分かれており、小松市内の遺跡から出土した資料を約300点展示しています。さらに、令和4年度文化庁補助を受けて修復が実施された重要文化財八日市地方遺跡出土品も展示中です。

展示観覧された方には特典があり、数量限定の特製リーフレット・保存版解説冊子が進呈されています。リーフレット「こまつ・遺跡探訪」はオールカラー・マップ付きで、小松市内の主な遺跡を紹介しています。また、「こまつ原始・古代のものづくり」と「重要文化財矢田野エジリ古墳出土埴輪の世界」の解説冊子も提供されています。希望される方は、受付でお申し付けください。

小松市埋蔵文化財センターで開催される企画展「遺跡が語るこまつの歴史」は、小松市内で発掘された出土品を通じて地域の歴史と文化に触れる絶好の機会です。ぜひこの機会に、遺跡の魅力や歴史的背景を学んでみてください。

この展示は、小松市の歴史に関心を持つすべての年代の方々にお勧めできる内容です。特に、小学生や中学生にとっては、教科書で学ぶ歴史に触れる現実感を持ちながら、地域の歴史の理解が深まるでしょう。また、大人の方々にとっても、地元の歴史や文化について知ることで、小松市への愛着や関心がさらに高まることでしょう。

さらに、本企画展を通じて、地域の発掘調査成果の普及や地元の歴史や文化に対する理解が深まることで、歴史の保存や地域文化の振興に繋がると期待されています。そのため、小松市埋蔵文化財センターは、この展示を通じて地域住民や来訪者が遺跡や文化財に対する関心を持ち、その価値を理解することを目指しています。

企画展「遺跡が語るこまつの歴史」は、小松市の歴史や文化を学び、地域の遺跡に触れることができる貴重な機会です。無料の展示観覧料を利用し、家族や友人と一緒に展示を訪れ、小松市の歴史を楽しみながら学ぶことができます。また、特製リーフレットや解説冊子を持ち帰り、自宅でゆっくりと展示内容を振り返ることができるのも、この展示の魅力の一つです。

小松市埋蔵文化財センターの企画展「遺跡が語るこまつの歴史」で、地域の遺跡や文化財に触れ、小松市の歴史に深く思いを馳せてみてください。この展示を通じて、小松市の歴史がより身近に感じられることでしょう。

石川県埋蔵文化財センター:ふるさとの遺跡2023

石川県埋蔵文化財センターでは、2023年3月23日(木)から7月2日(日)まで、ホール展「ふるさとの遺跡2023」を開催しています。本展は石川県埋蔵文化財センター本館ホールで行われており、開始時間は午前9時からで、入場は無料です。

「ふるさとの遺跡2023」では、令和3年度に刊行された発掘調査報告書から3つの遺跡を取り上げ、パネルによる紹介と出土品の展示が行われています。七尾市の千野遺跡では、弥生時代から平安時代の集落跡が確認され、弥生時代には玉作りが行われていたことがわかっています。また、白山市の古宮遺跡は、平安時代から戦国時代にかけて白山本宮(白山比咩神社)が置かれた場所であり、礎石建物や祭事の跡が確認されています。加賀市の大菅波コショウズワリ遺跡では、旧石器時代の石器をはじめ、縄文時代から近世までの集落跡が確認されています。

さらに、石川県埋蔵文化財センターでは春季公開として、重要文化財である「加賀郡牓示札」や県指定文化財の「野々江本江寺遺跡出土品」が展示されています。これらの展示はそれぞれ期間限定で公開されており、普段は見ることができない貴重な資料を無料で鑑賞することができます。

平安時代のお触れ書きとも言われる「加賀郡牓示札」は、古代国家の農業奨励政策や命令伝達方法を具体的に知ることができる資料であり、平成12年に津幡町加茂遺跡から出土し、平成22年に重要文化財に指定されました。また、野々江本江寺遺跡出土品は、平安時代以降の墓地や葬送のあり方を知るための貴重な資料であり、全国的にも稀な例となっています。

石川県埋蔵文化財センターで開催されているホール展「ふるさとの遺跡2023」や春季公開の展示は、地域の歴史や文化に深い関心を持つ人々にとって大変興味深いものとなっています。これらの展示は、石川県の貴重な歴史的資料を一堂に観ることができる貴重な機会を提供しており、多くの来場者が県内外から訪れています。

「ふるさとの遺跡2023」では、様々な時代の遺跡や出土品を通じて、石川県の地域の歴史や文化を学ぶことができます。また、「加賀郡牓示札」や「野々江本江寺遺跡出土品」といった重要文化財や県指定文化財の展示によって、古代から近世までの歴史をより深く理解することができるでしょう。

これらの展示に興味を持った来場者は、石川県埋蔵文化財センターの公式チャンネルで、加賀郡牓示札や野々江本江寺遺跡出土品に関する動画を視聴することができます。これにより、展示物に関する詳細な情報を得ることができ、より深い理解が可能となります。

石川県埋蔵文化財センターで開催されているホール展「ふるさとの遺跡2023」や春季公開の展示は、県民だけでなく、県外からも多くの来場者を惹きつける魅力的なイベントとなっています。歴史や文化に興味を持つ方々にとって、これらの展示は石川県の貴重な歴史的資料を知る絶好の機会となりますので、ぜひ足を運んでみてください。