デサントが誇る高級ダウンジャケットブランド「水沢ダウン」の新工場計画が、岩手県奥州市胆沢小山に発表されました。このブログ記事では、水沢ダウンの魅力やその生産拠点となる新工場計画、工場新築工事における埋蔵文化財(遺跡)への影響について、詳しく解説していきます。

デサントの「水沢ダウン」と新工場計画

Takuzooo【元教員のVlog】

水沢ダウンは、保温性と耐水性に優れた高級ダウンジャケットで、縫い目のないデザインが特徴です。その高い性能から、冬季オリンピック日本選手団の公式ウェアやメジャーリーガー大谷翔平選手モデルなどでも採用されており、世界中で注目されています。この素晴らしいダウンジャケットは、岩手県奥州市の水沢工場で熟練した職人の手によって一貫生産されています。この地域には、優れた技術力を持つ工場が多く存在し、その中でも水沢ダウンは特に高い評価を受けています。

現在の水沢工場は、1970年の操業開始から53年が経過し、老朽化が進んでいます。そこで、デサントは新工場の建設を決定し、生産力の一層の強化とブランド商品の安定的な品質確保を目指しています。新工場は、既存工場の隣接地に建設され、2024年3月の着工を予定しています。鉄骨造り平屋建てで、延べ床面積約6000平方メートルとなり、既存工場の約1.8倍に拡大します。操業開始は2025年7月を予定しています。

新工場では、縫製や開発の各スペースのほか、休憩スペースも設けられます。さらに、生産に必要な自動裁断機、転写プレス機、羽毛充填機、工業ミシンなどの最先端機器が導入され、投資総額は約30億円にのぼります。これにより、水沢ダウンの品質向上と生産効率の向上が期待されます。

Descente's new plant will be built on a site adjacent to the existing plant.
デサント新工場は、既存工場の隣接地に建設

新工場建設により、デサントは高付加価値商品の品質向上を図るとともに、従業員にとって働きやすい工場環境を整備することを目指しています。また、今後も地元の人々と協力し、安定した雇用創出を実施・継続することで、次の50年にもつながる工場づくりを進めていくとのコメントが小関社長から発表されました。

新工場建設は、地元経済の活性化にも寄与すると期待されています。水沢ダウンは、その名の通り岩手県奥州市にある水沢工場で生産されており、地域との繋がりが非常に強いブランドです。新工場の建設により、地元の雇用が増加し、周辺の事業者にも新たなビジネスチャンスが生まれるでしょう。

この新工場計画によって、水沢ダウンは、最先端技術と熟練した職人の技術をさらに活かし、世界中に誇れる品質の高いダウンジャケットを提供し続けることができるでしょう。また、新工場は、デサントがさらなる成長を目指すための重要な拠点となるとともに、地元岩手県と密接な関係を維持しながら、持続的な発展を目指す象徴的な存在となることでしょう。

これからも水沢ダウンは、最高の品質とデザインでお客様に喜ばれる製品を提供し続けることが期待されます。新工場の完成に向けて、デサントの挑戦はこれからも続いていくので、今後の動向にも注目していきましょう。

デサント新工場計画の詳細

The new plant is located at 10 Kitatakonote, Oyama, Isawa, Oshu City, Iwate Prefecture.
新工場の所在地は、岩手県奥州市胆沢小山北蛸ノ手10

デサントは、国内外でバランスよく収益を上げることに成功し、2022年11月7日に公表された連結業績予想において、過去最高益の100億円を達成しました。2024年3月期には、中期経営計画D-Summit 2023の最終年度を迎え、日本・韓国・中国の3本柱経営の安定化に加え、戦略の柱に”ブランディング”を据え、新たな成長のための投資を実行していくとしています。

その一環として、コーポレートブランド『デサント』のモノづくりの中核を担うデサントアパレル株式会社水沢工場を、国内縫製工場として次の50年を見据えた新たな工場への投資が行われ、刷新されることが発表されました。この投資により、水沢工場の更なる強化が図られ、『デサント』のプレミアムスポーツブランドとしてのポジションが明確化されることが期待されています。さらに、次期中期経営計画期間中(25年3月期から27年3月期)には、日本・韓国・中国での『デサント』ブランド収益の倍増を目指すとのことです。

新たな水沢工場は、国内3工場(水沢工場、吉野工場、西都工場)のマザーファクトリーとして開発・製造・サスティナビリティの面で機能強化が図られます。”人に優しい、地域に優しい、地球に優しい”工場として、環境配慮や地域共生、働きがいの実現が目指されています。さらに、競争力の源泉である0から1を生み出す「高付加価値」商品の更なる進化が期待されており、手縫いでしかつくれない難易度の高いモノづくりによる品位・品質の向上が実現される予定です。

新工場の所在地は、岩手県奥州市胆沢小山北蛸ノ手10に設定されており、鉄骨造1階建てで延床面積約6,000㎡の建物が建設されます。主要な生産設備として、自動裁断機、シームシーリング機、転写プレス機、羽毛充填機、工業用ミシンが導入される予定です。このプロジェクトにおける総投資額は約30億円で、資金調達は自己資金により行われます。

新水沢工場の操業開始時期は、2025年7月を予定していますが、変更の可能性もあります。なお、この設備投資が2023年3月期の連結業績に与える影響はないとされています。次年度以降の業績への影響については、必要に応じて適切に開示される予定です。

デサントは、2023年4月10日に開催された「DESCENTE 事業戦略発表会2023」で、これらの計画や戦略を発表しました。会社の今後の取り組みや、水沢工場刷新プロジェクトの詳細については、資料を参照することができます。

この新たな水沢工場の建設により、デサントは国内外での競争力を高め、品質の高い製品を提供することで、ブランド力を一層強化することが期待されています。また、環境への配慮や地域との共生、働きがいの向上など、持続可能性を重視した経営を推進することで、長期的な成長が実現されることが予想されます。今後も、デサントの積極的な投資や新工場に関する動向に注目が集まるでしょう。

デサント水沢工場の埋蔵文化財の取り扱いについて

デサントの水沢工場建て替え計画は、岩手県奥州市胆沢小山北蛸ノ手10に位置し、周知の埋蔵文化財包蔵地には該当しないものの、周辺にはいくつかの遺跡が存在しています。石行遺跡は計画地の北西側約800mに、森下遺跡と南蛸の手遺跡は東側約900mに所在しています。計画地は小規模な段丘面の辺縁部に位置し、近隣の遺跡と同一段丘面上に立地することから、埋蔵文化財が存在する可能性は極めて高いと考えられます。

Handling of Buried Cultural Properties at the Descente Mizusawa Plant
出典:いわて遺跡地図(https://maizobunkazai-web.pref.iwate.jp/map/)
遺跡名時代遺跡種別出土遺物調査経歴
石行遺跡縄文・古代散布地土師器、須恵器S61・9発見、一部調査
森下遺跡縄文・古代散布地土師器一部調査
南蛸の手遺跡縄文,古代散布地縄文土器、土師器S61・9発見、R3.12県教委による試掘調査にて範囲拡大
デサントアパレル株式会社 水沢工場周辺の遺跡

現在の水沢工場は1970年に操業を開始し、53年が経過した既存建物が使用されています。当時の胆沢町には適正な埋蔵文化財の行政体制が構築されておらず、適切な対応がなされていなかった可能性があります。また、既存の工場創業が50年以上前のため、工場敷地内での埋蔵文化財の詳細分布調査が未実施である可能性もあります。

奥州市教育委員会事務局歴史遺産課の『開発工事等に伴う埋蔵文化財対応の手引き』によれば、工事対象区域内に遺跡が無い場合は届出の必要がなく、工事が着手されます。ただし、土地の掘削中に埋蔵文化財(土器等)が見つかった場合には、歴史遺産課に連絡し、別途届出(遺跡の発見届)が必要となります。

もし掘削工事中に埋蔵文化財が発見され、奥州市教育委員会が発掘届の提出を求めた場合、工事が即時停止され、新たに発見された埋蔵文化財の発掘調査が行われることになります。この場合、設計変更や新築工事の遅延が発生し、施主は工事工程の見直しや新たな発掘調査費の負担が求められるため、非常に高リスクです。

奥州市教育委員会事務局歴史遺産課の判断になりますが、工事実施計画前に試掘調査(本発掘調査の有無確認)を依頼し、別途奥州市教育委員会と協議することが賢明です。現在の報道を見る限り、「水沢ダウン」の生産拠点の新築工事は注目度が高く、仮囲いで現場を隠しても、たとえば場外搬出の発生土から遺物の存在が発覚する可能性なども考えられるため、適正な取り扱いと入念な協議が重要となります。

デサントは水沢工場建て替え計画において、遺跡や埋蔵文化財の取り扱いについて慎重に進めるべきです。まず、奥州市教育委員会事務局歴史遺産課と連携し、試掘調査を実施して本発掘調査の必要性を確認することが望ましいです。試掘調査の結果、埋蔵文化財が存在することが判明した場合、発掘調査を行い、遺跡の保存や記録保存に関する適切な対策を講じることが必要です。

また、工事中も埋蔵文化財の発見に備え、現場スタッフへの適切な研修や情報共有を行い、発見時の対応が迅速かつ適切に行われるように準備することが重要です。埋蔵文化財が発見された場合は、速やかに奥州市教育委員会に連絡し、適切な手続きを踏むことで、工事の遅延やコスト増加を最小限に抑えることができます。

さらに、デサントはこの新築工事が注目度が高いことを意識し、地域住民や関係者への適切な情報発信や説明責任を果たすことが大切です。遺跡や埋蔵文化財に対する取り組みを透明性のある形で公開し、地域社会との良好な関係を築くことが、水沢工場建て替え計画の成功につながります。

最後に、デサントは環境保全や地域共生といった側面も考慮した水沢工場建て替え計画を実施することで、「人に優しい、地域に優しい、地球に優しい」工場として、地域の発展と共に成長していくことができるでしょう。

水沢ダウン新工場計画: 地域文化との共生を目指すデサントの挑戦

What is the impact of the new factory construction on the surrounding buried cultural properties (archaeological sites)?
工場新築工事における周辺の埋蔵文化財(遺跡)への影響は?

本ブログ記事では、デサントが誇る高級ダウンジャケットブランド「水沢ダウン」の新工場計画について詳しく解説しました。岩手県奥州市胆沢小山に建設される新工場は、水沢ダウンの生産拠点として、ブランドの更なる発展を目指します。さらに、工場新築工事における周辺の埋蔵文化財(遺跡)への影響も慎重に考慮されており、遺跡保護と経済発展の両立が模索されています。この記事を通じて、水沢ダウンの魅力と新工場計画の背景、そして地域の歴史文化との調和に向けた取り組みについて理解を深めることができるでしょう。