恐竜愛好家の皆様に朗報です。2024年から2025年にかけて、新たな知見や美しいビジュアルを取り入れた魅力的な恐竜関連書籍が続々と登場しています。この記事では、最新の研究成果を反映した図鑑から、大人も楽しめる学術書まで、注目の書籍を厳選してご紹介します。

子供から大人まで楽しめる最新恐竜図鑑

恐竜 新訂二版 (講談社の動く図鑑MOVE)

編集:講談社, 監修:千葉 謙太郎
¥2,640 (2025/04/13 11:24時点 | Amazon調べ)

子どもたちに大人気の講談社の図鑑シリーズ「MOVE」から、最も読者に愛されている『恐竜』が待望のリニューアル。2024年11月発売の新訂二版では、恐竜図鑑としての決定版ともいえる一冊に仕上がっています。

収録されている恐竜の種類は、なんと460種以上。これは他の学習図鑑を圧倒する圧巻の情報量。しかも、ただ数が多いだけでなく、恐竜たちの姿が迫力満点のイラストで描かれており、その生態や特徴がひと目で伝わってきます。初めて恐竜図鑑を手にする子どもでも、スッと内容に引き込まれていくことでしょう。

今回の新版では、最新の研究成果に基づいた恐竜分類に更新されているのもポイント。近年発見されたばかりの新種恐竜も多数掲載されていて、「こんな恐竜見たことない!」と驚くこと間違いなしです。

さらに特筆すべきは、付属のNHKスペシャルDVD(全72分)。こちらも大幅リニューアルされており、スマートフォンやタブレットでのストリーミング視聴も可能。まるでタイムスリップして恐竜たちの世界を旅するような臨場感が楽しめます。

監修は角竜研究の第一人者である千葉謙太郎氏。恐竜研究の最前線を知る専門家による信頼できる内容は、子どもだけでなく大人の読者にとっても読み応え十分です。

恐竜の世界に初めて触れる子どもにも、深く知りたい恐竜ファンにも。圧倒的な情報量とビジュアル、そして最新研究を盛り込んだこの一冊があれば、恐竜の魅力が何倍にもふくらみます。まさに“最強の恐竜図鑑”、MOVEシリーズの真骨頂です。


小学館の図鑑NEO〔新版〕恐竜

著:冨田幸光, 読み手:冨田幸光
¥2,178 (2025/04/13 12:06時点 | Amazon調べ)

子どもたちに圧倒的な支持を受け続けてきた『小学館の図鑑NEO恐竜』が、ついに全面改訂!最新の研究成果をもとに、全ページをパワーアップした新版として登場しました。

この図鑑の魅力は何と言ってもその圧倒的な情報量とビジュアルの豊かさ。恐竜はもちろん、翼竜や首長竜などを含む400種以上の生物が、進化の流れがひと目でわかる系統順で紹介されており、初めて恐竜に触れる子どもから、図鑑を読み慣れた子どもまで、誰もが楽しめる構成になっています。

イラストは、科学的な正確さと美しさを兼ね備えた最新のものを採用し、写真も世界中の博物館などから厳選された貴重なものばかり。しかも、意外と他の図鑑では見落とされがちな「日本で見つかった恐竜」についても、丁寧に紹介している点が大きな特徴です。

さらに本書では、恐竜の世界に残された“謎”にもスポットを当てています。「羽毛の有無」「絶滅の理由」など、研究者の間でも意見が分かれるテーマについては複数の説を紹介し、読み手が自分なりに考えられるような工夫が随所に施されています。これによって、子どもたちの知的好奇心を刺激しながら、“考える力”も育んでくれるのです。

科学的にもビジュアル的にも、まさに「決定版」といえる一冊。図鑑の楽しさと奥深さがぎっしり詰まったこの新版『小学館の図鑑NEO恐竜』は、恐竜好きの子どもたちにとって一生モノの宝物になるはずです。

World of Dinosaurs by JE Annual 2025

著:Little Brother Books
¥2,536 (2025/04/13 11:29時点 | Amazon調べ)

海外からは「World of Dinosaurs by JE Annual 2025」が注目を集めています。2024年9月1日に発売されたこのハードカバー本は、恐竜愛好家のために特別に編集された2025年版です。恐竜に関する素晴らしい事実、楽しい恐竜テーマのパズル、そして面白い工作活動が満載されています。
この本では、あらゆるサイズの恐竜との出会い、赤ちゃん恐竜の生活について学び、自分がどの恐竜に最も似ているかを発見するなど、様々な角度から恐竜の世界を探索できます。恐竜の知識で友達や家族を感動させたい人にとって、完璧なギフトになるでしょう。

大人の知的好奇心を刺激する恐竜書籍

Pen (ペン) 「特集:知られざる驚異の世界へ  恐竜、再発見」

かつて子ども時代に夢中になった恐竜たち―それは映画『ジュラシック・パーク』や図鑑の中で荒々しく動く巨大な生物だったかもしれません。しかし現代、科学の進歩によって、その姿は大きく塗り替えられようとしています。

Pen 2024年9月号の特集「恐竜、再発見」では、最新の古生物学を通して、私たちの“恐竜観”に革命を起こす驚きの事実を紹介。羽毛に覆われていたティラノサウルス、鳴き声の復元、皮膚の色の推定など、リアルでありながらもどこか幻想的な進化した恐竜像が、ページをめくるたびに現れます。

古生物学の第一人者・小林快次氏のインタビューや、カナダの名だたる恐竜博物館の潜入レポートなど、現地の熱量をそのまま伝える記事も満載。日本全国を巡回中の「ポケモン化石博物館」や、横浜に出現した巨大竜脚類の展示、さらには気鋭の若手研究者田中康平氏の研究紹介まで、大人の知的好奇心を刺激する内容がぎっしり詰まっています。

さらに、恐竜の骨格図がどのように描かれるのかという科学と芸術の交差点にもスポットを当て、創作の裏側にある繊細な苦労とこだわりを掘り下げる記事は、アート好きにも見逃せないポイントです。

かつて「終わった存在」と思われていた恐竜が、いま再び“知の冒険”として熱を帯びている。Penのこの一冊は、そんな新時代の恐竜体験を豊かに彩ってくれます。大人になった今だからこそ、再びあの胸の高鳴りと出会える―そんな一冊です。

アメリカ自然史博物館 恐竜大図鑑

化学同人
¥6,050 (2025/04/13 11:50時点 | Amazon調べ)

もしあなたが「恐竜って、昔の図鑑で見たあの姿のまま」だと思っているなら、この一冊はきっと驚きの連続になるでしょう。

本書は、世界屈指のコレクションと研究水準を誇るアメリカ自然史博物館が総力を挙げて制作した、まさに“恐竜研究の最前線”を旅する大図鑑。著者は、羽毛恐竜の存在を明らかにした第一人者マーク・A・ノレル博士。監修には日本の古生物学界をリードする田中康平氏を迎え、最新知見が詰まっています。

紹介される恐竜は、ティラノサウルス、ステゴサウルス、トリケラトプスなどおなじみの名恐竜から、羽毛をもったオヴィラプトルやヴェロキラプトル、巨大な竜脚類、さらには鳥へと進化した恐竜まで多種多様。その数は圧巻の50種以上。しかも、展示標本や化石写真が豊富に掲載されており、臨場感たっぷりに恐竜の世界を体感できます。

単なる「恐竜の紹介」にとどまらず、彼らの行動、生態、巣作り、繁殖、そして絶滅の背景にまで迫る内容は、子どもはもちろん、大人の知的好奇心にも強く訴える内容。発掘現場のドラマや、研究者たちの情熱までもが生き生きと描かれています。

恐竜は、すでに「過去の生き物」ではありません。いま、研究者たちはその“本来の姿”を科学の力で解き明かそうとしています。

この図鑑を開くことは、その興奮と発見の最前線に、あなたも立ち会うということ。

本物を知りたい人にこそ手に取ってほしい、知識とビジュアルの融合が極まった決定版図鑑です。

ナショナル ジオグラフィック 世界一美しい恐竜図鑑

著:ライリー・ブラック, イラスト:リカルド・フラピッチーニ, 読み手:福井県立恐竜博物館
¥2,970 (2025/04/13 11:53時点 | Amazon調べ)

恐竜の色や姿は、私たちが思っているよりも、ずっと豊かで、驚きに満ちていた――。この一冊は、そんな“新しい恐竜像”を圧倒的な美しさで描き出す、まさに「世界一美しい図鑑」の名にふさわしい作品です。

イラストを手がけたのは、恐竜画の第一人者リカルド・フラピッチーニ。その緻密で鮮やかなビジュアルは、まるで太古の生き物が目の前に現れたかのような迫力でページを彩ります。そして解説を担当するのは、『ナショナル ジオグラフィック』でもおなじみの科学ライターライリー・ブラック。恐竜の進化や行動、生態に関する最先端の研究成果を、わかりやすく丁寧に伝えてくれます。

登場する恐竜は、ティラノサウルスやトリケラトプスのような人気種はもちろん、エオラプトルやユタラプトル、カモノハシ竜、翼竜の仲間まで幅広く網羅。三畳紀から白亜紀までの恐竜たちの多様性が、時代ごとに紹介されていく構成になっており、まるで地球の進化をたどる旅をしているかのような感覚に浸れます。

また、本書のもうひとつの大きな魅力は、「恐竜はどんな色だったのか?」「どうやって子育てしたのか?」といった、これまで謎に包まれていた恐竜たちの“リアルな姿”を、最新の科学的知見に基づいてビジュアルとともに描き出している点。羽毛をまとった獣脚類や、南半球で独自の進化を遂げた恐竜たちの紹介など、これまでにない視点が満載です。

監修には福井県立恐竜博物館が参加しており、日本の恐竜ファンにも親しみやすい内容となっているのもポイント。

まるでアートブックのような美しい一冊ですが、その中身は骨太な科学で満たされています。恐竜を「知る」ことと「感じる」ことが両方できる、全世代におすすめのビジュアル図鑑です。

学術的価値の高い恐竜書籍

恐竜学

東京大学出版会
¥6,380 (2025/04/13 12:11時点 | Amazon調べ)

日本が誇る恐竜研究の第一人者、小林快次氏による渾身の一冊『恐竜学』は、恐竜を本格的に学びたい人のための、日本オリジナルの体系的専門書。分類や進化から、古生理・古生態、さらには日本国内の恐竜研究まで、最新の知見をもとに丁寧にまとめられています。

本書は大きく3部構成。第Ⅰ部では恐竜の進化と分類を軸に、ステゴサウルスやアンキロサウルス、ティラノサウルスなど、誰もが知る人気恐竜から鳥類の起源に至るまで、種ごとの特徴とその進化の過程が詳細に解説されています。執筆は、それぞれの分野で活躍する研究者たちが担当し、現場の目線と最前線の情報が豊富に詰まっています。

第Ⅱ部では、恐竜の体のしくみや生態、行動に迫る内容。呼吸や神経、繁殖、色彩、羽毛の有無、さらには成長や絶滅まで―一見難しそうに思えるテーマも、わかりやすくかつ緻密にまとめられており、古生物学の「今」がこの一冊で体感できる構成です。

さらに注目したいのが第Ⅲ部、日本の恐竜研究を深掘りしたパートです。北海道から九州まで、地域ごとに発見された化石や地層の特徴を紹介し、これまで断片的に語られることの多かった「日本の恐竜史」を一望できる貴重な内容となっています。

研究者だけでなく、恐竜に強い関心を持つ中高生や、大人の読者にも深く響く一冊。図鑑の次に読みたい、知的探究心を満たす“恐竜学の教科書”として、自信を持っておすすめできる本です。

恐竜学入門 第4版: かたち・生態・絶滅

東京化学同人
¥8,580 (2025/04/13 12:15時点 | Amazon調べ)

「恐竜ってかっこいい!」そんな感覚から一歩踏み込んで、“恐竜を学問として知りたい”と思ったときに、まさにぴったりなのが本書です。全世界で高く評価されている恐竜学の教科書が、さらに内容をアップデートして登場しました。

本書は、化石の見方から始まり、恐竜の起源、進化の流れ、分類、そして彼らがどのように暮らし、どう絶滅していったのかまでを体系的に網羅。とくに今版では、羽毛恐竜「シノサウロプテリクス」の復元色が新しい研究に基づき更新されるなど、恐竜研究の「今」を反映した内容になっています。

構成は大きく4部に分かれており、第Ⅰ部では恐竜とは何か、どんな時代に生きていたのかを総論的に解説。第Ⅱ部では獣脚類や竜脚形類など、肉食・大型恐竜の生態を掘り下げます。続く第Ⅲ部では、装甲や角を持つ防御型恐竜たちや、アヒルのような口を持つ鳥脚類などの多様な姿に迫ります。そして第Ⅳ部では、体温調節や中生代の地理、さらには大量絶滅の謎まで、恐竜をめぐる科学的な議論と歴史的背景を一望できます。

日本語版の翻訳・監修には、日本の恐竜研究を牽引する真鍋真氏らが参加。訳文も平易で読みやすく、高校生以上の読者はもちろん、専門的に恐竜を学びたい大学生・教員、愛好家にもおすすめの内容です。

恐竜を“知る”から、“学ぶ”へ。

恐竜を科学の視点で見つめなおしたい人にとって、これ以上の導入書はありません。

恐竜の教科書: 最新研究で読み解く進化の謎

恐竜の進化、生態、そして絶滅の謎。それらを、最前線の研究成果に基づいて、徹底的かつ体系的にひも解いたのが本書『恐竜の教科書』です。

著者は、イギリスを拠点に恐竜研究をリードするダレン・ナイシュとポール・バレット。監訳には小林快次をはじめとする日本の恐竜研究を担う気鋭の研究者4名が加わり、日本語版も圧倒的なクオリティに仕上がっています。

構成は全6章。ヴィクトリア朝時代から現代にいたる恐竜研究の流れに始まり、恐竜の起源と系統樹、骨格や筋肉、呼吸器などの解剖学、採食・繁殖・移動といった行動や生態、さらには鳥類への進化と白亜紀末の大量絶滅後まで、恐竜を多角的に理解するための全要素がぎゅっと詰まっています

なかでも本書が優れているのは、「科学の進化」をそのまま読者に届けてくれる点です。たとえば「恐竜の呼吸システム」や「羽毛の起源」「性淘汰の影響」といった最先端のテーマに触れつつも、初学者でも無理なく読めるように解説されており、一冊を通して現代の恐竜学の姿をまるごと知ることができる構成になっています。

図版は200点以上におよび、骨格図、復元イラスト、化石写真などもフルカラーで掲載。専門用語には英語の併記もあり、恐竜研究に関心を持つ学生や、大人の学び直しにも最適です。

小林快次氏が「一家に一冊」と推薦するこの本は、恐竜を本気で学びたい人のための“スタートライン”となる一冊。図鑑やビジュアルブックの次に読むべき、「考える恐竜本」の決定版です。

基本から「なぜ?」まですっきり理解できる 古生物超入門

著:土屋 健, 読み手:芝原 暁彦(監修)
¥1,980 (2025/04/13 11:44時点 | Amazon調べ)

古代の地球に生きたアンモナイト、アノマロカリス、ティラノサウルス、そしてマンモスまで――。本書『古生物超入門』は、そんなロマンあふれる古生物たちの姿を、豊富なイラストとともに、わかりやすく解き明かしてくれる入門書です。

「スピノサウルスは実は四足歩行?」「恐竜と鳥のつながりって?」――そんな素朴な疑問にも、最新研究をもとに丁寧に答えてくれる構成で、知識ゼロでもスラスラ読み進められるのが嬉しいポイント。恐竜をきっかけに古生物に興味を持った方はもちろん、「昔ちょっとハマってた」「子どもに質問されて困っている」なんて大人にもぴったりな一冊です。

地球の歴史と生命の進化をたどりながら、化石の秘密、分類の方法、そして古生物学が今なぜ重要なのかまで、30のトピックと5つのコラムで楽しくナビゲート。読み終えた頃には、「古生物って奥深い…!」と誰かに話したくなること間違いなしです。

さらに、筆者おすすめの全国24の古生物関連博物館も紹介されていて、「どこに行けば実物が見られるの?」という疑問にも応えてくれる、まさに読んで終わりじゃない“行動につながる”一冊。

恐竜図鑑に夢中になった子どもの頃のワクワクがよみがえる、そんな大人のための「古生物の地図帳」。この春、恐竜ファン・古生物好きの仲間入りをしてみませんか?

子供向けのおすすめ恐竜絵本

小さなお子さんが恐竜に親しむきっかけとして、かわいい絵本もおすすめです。カラーイラストが多く、非常に読みやすい構成になっています。化石から分かる恐竜の病気やケガについての最新研究など、意外な視点から恐竜を紹介している点も魅力です。

あつまれ! きょうりゅう (なかよし写真えほん)

恐竜が大好きなお子さんにぴったりの一冊が登場しました。『あつまれ!きょうりゅう』は、子どもたちの「見たい!」「知りたい!」に応えてくれる、迫力満点の恐竜絵本です。

この本の魅力は、なんといってもリアルで精密な恐竜のイラスト。ページをめくれば、肉食恐竜たちのダイナミックな戦いや、狩りの様子が生き生きと描かれており、まるでタイムスリップしたかのように太古の世界へと誘ってくれます。

また、図鑑のような構成になっている「恐竜図鑑」のページでは、人気の高い恐竜たちをタイプ別に紹介。ティラノサウルスなどの肉食恐竜から、雷のように鳴くカミナリ竜、頑丈な体を持つヨロイ竜、角が特徴のツノ竜まで、多彩な仲間たちが大集合。子どもたちが名前を覚えるのも楽しくなる工夫がいっぱい詰まっています。

絵を手がけたのは、古生物イラストの第一人者・寺越慶司さん。緻密な観察と徹底した調査をもとに描かれた恐竜たちは、まるで本当に存在していたかのようなリアリティ。イラストから自然や科学への興味が育まれるのも、この絵本の大きな魅力です。

小さな子どもでも手に取りやすい構成と絵柄でありながら、内容はしっかり本格派。親子で一緒に楽しみながら、自然と恐竜の世界を学べる絵本です。

「恐竜ってどんな生き物?」そんな初めの一歩に。読めば読むほど恐竜が好きになる、とっておきの一冊です。

おもっていることつたえてリケラ

著:いりやまさとし, 読み手:吉永安里
¥1,401 (2025/04/13 11:33時点 | Amazon調べ)

恐竜の子どもたちが登場する「ダイナソーキッズ きもちのえほん」シリーズの第5弾、『おもっていること つたえて リケラ』は、「伝えることの大切さ」をテーマにした心あたたまるストーリーです。

主人公は、体も声も小さなトリケラトプスの子ども・リケラ。いつも遊びの中心にいるのは、しっかり者のアンキロサウルス・アンキです。リケラは、アンキの提案に反対できず、苦手なかけっこや鬼ごっこにも無理して付き合ってきました。「仲間はずれがこわいから」――そんな気持ち、誰しも一度は感じたことがあるのではないでしょうか。

ある日、「怖い生き物がいる」と噂されるジャングル探検を提案されても、リケラはやっぱり「いや」と言えません。けれど、本当に危ない場面に直面したとき、ついにリケラは勇気を出して声をあげます。「あぶないから、もどろう」――それは、リケラにとって初めての「自分の気持ちを言葉にする」一歩でした。

その声にアンキも耳を傾け、自分が他のみんなの声をちゃんと聞いていなかったことに気づきます。最後は、アンキがリケラの“好きな遊び”をみんなに提案し、仲間たちと笑顔で過ごすラストに、心がじんわり温かくなるはずです。

この絵本は、「伝える」ことが苦手な子どもにも、「聞く」ことの大切さを学ばせたい子どもにもぴったり。誰かに合わせてばかりの子どもにも、リーダータイプの子にも、きっと響くお話です。

巻末には、幼児期の言語発達を専門とする吉永安里先生による「おうちの方へ」のページも収録。子どもと一緒に絵本を振り返る問いかけの例や、他の子どもたちの回答を紹介する公式サイトとの連動で、読み聞かせをさらに深められる内容になっています。

恐竜たちの世界を舞台にしながらも、私たちが直面する“こころのすれ違い”や“本音を伝える難しさ”をやさしく教えてくれる一冊。親子で一緒に、思いやりや勇気について考える時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

みつけてかぞえて どこどこきょうりゅう

河出書房新社
¥1,650 (2025/04/13 11:36時点 | Amazon調べ)

世界中で100万部以上のヒットを記録したイギリス発の大人気シリーズに、恐竜が主役の一冊が仲間入りしました。『みつけてかぞえて どこどこきょうりゅう』は、子どもたちの大好きな恐竜たちがたくさん登場する、楽しい絵さがし絵本です。

ページをめくるたびに広がるのは、にぎやかでカラフルな恐竜たちの世界。ティラノサウルスにステゴサウルス、プテラノドン……あちこちにひそんでいる恐竜たちを見つけながら、「何匹いる?」「どこにいる?」とクイズ感覚で楽しめます。数をかぞえたり、形を見分けたり、注意深く観察したりする力が自然と育まれる、知育要素もたっぷり詰まった一冊です。

鮮やかなイラストを手がけたのは、細密で楽しい世界観に定評のあるガレス・ルーカス。絵の中にちりばめられたユーモアや驚きのしかけも魅力のひとつです。読み聞かせにもぴったりで、親子で一緒に声を出して楽しめば、会話も広がり自然と笑顔があふれる時間に。

恐竜好きの子はもちろん、絵さがしが好きなお子さんへのプレゼントにもぴったり。「探して・見つけて・数える」遊びの中で、楽しく学び、夢中になれる一冊です。

きょうりゅう たんけんたい

イラスト:アレックス・ラティマー, 著:聞かせ屋。けいたろう
¥1,540 (2025/04/13 11:41時点 | Amazon調べ)

カラフルで表情豊かな恐竜たちが、お誕生日を迎えるあかちゃんのために、すてきなプレゼントを探して大冒険へ。

『きょうりゅう たんけんたい』は、読めば自然と体が動き出すようなリズミカルな文章と、鮮やかなビジュアルが魅力の絵本。子どもたちの好奇心をぐんぐん引き出してくれる、読み聞かせにぴったりの一冊です。

この作品を手がけたのは、絵本好きにはおなじみの名コンビ。プロの読み聞かせ屋としても知られる聞かせ屋。けいたろうさんが文を担当し、南アフリカ出身の絵本作家アレックス・ラティマーさんがイラストを描いています。ふたりの代表作『きょうりゅうかくれんぼ』に続くタッグとしても注目を集めており、今回もその期待を裏切らない完成度です。

大勢で読むと一層盛り上がる構成になっており、保育園や幼稚園のお誕生日会、イベントでの読み聞かせ会などにも大活躍間違いなし。耳で聞いて心が躍り、目で見てワクワクする。そんな絵本体験がこの一冊にはぎゅっと詰まっています。

恐竜が好きなお子さんはもちろん、音やリズムを楽しみたいお子さんにもぴったりの一冊。読み終わったあとは、きっと「もう一回!」のリクエストが飛んでくるはずです。

結論:恐竜ファン必携の最新書籍

Dinosaurs lived on Earth longer than mammoths.
恐竜がマンモスよりも古く、地球上に存在していました。

2024年から2025年にかけて刊行された恐竜関連書籍は、近年急速に進展している古生物学の最新研究成果を反映しながら、圧倒的なビジュアルとともに読者を太古の世界へと誘う内容となっており、子どもから大人まで幅広い世代の知的好奇心を刺激しています。かつての恐竜図鑑とは一線を画すこれらの書籍は、単なる「恐竜のカタログ」にとどまらず、恐竜の生態や進化、絶滅の背景までを多角的に解説し、読み応えのある構成が特徴です。

なかでも特に注目を集めているのが、講談社の動く図鑑MOVEシリーズから新たに登場した『恐竜 新訂二版』です。この一冊には460種以上の恐竜が収録されており、2024年に発表された日本産の新種恐竜の情報も早くも掲載されるなど、まさに現時点での最先端を体現した図鑑と言えるでしょう。写真やイラスト、CGによって再現された恐竜の姿は臨場感にあふれ、さらにNHKとの連携による動画コンテンツへのアクセスも可能で、子どもたちの学習意欲を一層高める仕掛けが施されています。

一方で、恐竜をより深く学びたい大人の読者に向けては、ビジュアルと読み物のバランスが取れた『恐竜、再発見』(Pen 2024年9月号)が好評を博しています。最新の研究者インタビューや恐竜像の変遷、研究の舞台裏などがコンパクトにまとめられており、短時間で知識を深めたい人にも適した一冊です。また、『アメリカ自然史博物館 恐竜大図鑑』は、膨大な資料と精密なイラストを収録した決定版的存在で、研究・鑑賞の両面で充実した読みごたえがあります。

さらに、恐竜の分類、進化、古生物学的手法など、より専門的な知識を求める読者には『恐竜の教科書』(技術評論社)が最適です。本書は一般向けの解説書でありながら、専門用語を丁寧に噛み砕いて説明しており、入門から中級レベルの知識までをしっかりとカバーしています。大学や博物館などでの講義内容をベースにしているため、教育的価値も高く、研究者を志す若い読者にもおすすめできます。

恐竜という存在は、もはや子どもだけのものではなく、大人にとっても「地球の歴史と生命の謎をひもとく入口」として、ますます注目を集めています。最新の研究成果に裏打ちされたこれらの書籍を通じて、恐竜が生きていた時代に思いを馳せ、進化の不思議と自然界のダイナミズムに触れてみてはいかがでしょうか。恐竜の魅力は、過去を知ることが未来への洞察へとつながるという点にこそあるのです。