【戦国武将】おすすめ最新書籍５選（2023年10月版）

戦国時代、日本の歴史の中でも特に動乱と英雄の時代。この時代は多くの武将たちが織り成したドラマティックなストーリーで知られています。近年、その舞台裏のエピソードや武将たちの真実の姿に焦点を当てた多様な書籍が登場しています。それぞれが異なる視点やアプローチで、戦国時代の武将たちを独自の方法で紹介しており、読者に新しい知見や感動を提供しています。

一部の武将たちの壮絶な失敗から学ぶ『戦国武将と戦国姫の失敗学』、知られざる武将たちの魅力を紹介する『どんマイナー武将伝説』、武将同士の夢の対決を描く『バトルスタジアム　最強決定戦　戦国武将ナンバーワン』、YouTubeを通じて戦国武将の真実のキャラクターを伝える『大人気歴史系YouTuber ミスター武士道の‘戦国武将’本当のキャラ教えます図鑑』、そして、歴史を漫画（comic）で楽しむ『ねこねこ日本史　戦国武将伝』。

この記事では、これらの５冊を紹介し、戦国時代の武将たちに新たな視点から接近する方法を探求します。興味深い戦国武将の世界へ、一緒に足を踏み入れてみましょう。

戦国武将と戦国姫の失敗学　歴史の失敗学３―乱世での生き抜く術と仕舞い方

乱世の時代、即ち戦国時代は日本の歴史において非常に混沌とした時期でした。名を馳せた武将や姫たちも、その最期は必ずしも華々しいものばかりではありませんでした。この書籍は、その戦国の英雄たちの決断や行動、そしてその結果を分析することで、失敗の原因を探るものです。そして、その失敗から得ることができる教訓や知見を現代の読者に提供します。

著者、加来耕三氏は人気の歴史家・作家で、本書では乱世の中での戦国武将と戦国姫たちの37のエピソードを取り上げ、彼らの思考や行動を痛快かつ独自の視点で考察しています。たとえば、織田信長の父・織田信秀の重大な落ち度、朝倉義景が新興の力に打ち負かされた原因、島津義久の窮地での覚悟の行動がもたらした島津家への恩恵など、多彩なエピソードが紹介されています。

特に注目すべきは、これらの武将たちや姫たちの失敗や成功が、現代のビジネスやリーダーシップにどのように照らし合わせられるかという部分です。例えば、老舗ブランドが新しい勢力にどのように対応すべきか、失敗をどのように捉え、次へのステップに繋げていくかなど、経営者やビジネスリーダーにも非常に参考になる内容が満載です。

目次を見ると、失敗や成功の事例が多岐に渡り、その背後にある武将や姫たちの思考や決断のプロセスが詳しく考察されています。第1章では、時代の変動をどう読み解くかという観点から、武田信虎や朝倉義景、北政所などの失敗例が取り上げられています。第2章や第3章では、大きな困難を乗り越えるための戦略や、現代にも通じる失敗と成功のポイントなどが紹介されています。そして、第4章では強い意志や信念に基づく行動と、その結果としての失敗や成功が考察されています。

加えて、本書の中で浮き彫りにされるのは、失敗から学べば、「成功」「逆転」「復活」という法則が存在するということです。この法則を理解し、自らの行動や決断に活かすことで、どんな困難な状況でも乗り越える力を手に入れることができるでしょう。

『戦国武将と戦国姫の失敗学　歴史の失敗学３――乱世での生き抜く術と仕舞い方』は、戦国時代の武将や姫たちの失敗と成功のエピソードを通じて、現代に生きる私たちが学べる教訓や知見を提供する一冊として、非常に価値のある読み物となっています。

どんマイナー武将伝説

歴史における主役といえば、名将や英雄とされる大名や武将がすぐに思い浮かびます。しかし、長谷川ヨシテル氏の著書『どんマイナー武将伝説』は、そうした歴史の主役たちとは異なる、一般的にはマイナーとされる武将たちを取り上げています。彼らは教科書に名を刻むほどの有名人ではないかもしれませんが、地域や特定の出来事においては、非常に重要な役割を果たした人物たちであり、歴史の舞台裏で大きな影響を与えたキーパーソンです。

例えば、「関ヶ原の戦い」において影の仕掛け人であり、家康からの信任も厚かった藤田信吉。彼は大名や将軍の裏方として戦略を練り、戦の流れを左右しました。また、伊奈忠次は河川インフラのスペシャリストとして、地元で称えられる存在です。彼のような技術者や建築家は、戦時中でも平和時でも地域の発展に欠かせない役割を果たしていました。

そして、女性の武将でありながら、薩摩の精鋭軍を打ち破った妙林尼。彼女のような女性武将は、男性中心の歴史の中でしばしば忘れられがちですが、実際には多くの戦場で活躍していました。また、信長以前に「天下人」(Tenkabito)となった三好三人衆は、生没年すら不明なほどに歴史に埋もれていますが、その存在感は確かに歴史に刻まれています。

このように『どんマイナー武将伝説』は、一見マイナーな武将たちが、実際には歴史のキーパーソンとしてどのような「爪痕」を残してきたのか、そしてそれらがどのように「ご当地武将」として地域の伝説や物語に組み込まれてきたのかを描いています。これは、もう一つの日本史として、新しい視点からの歴史の理解を促す内容となっています。

著者の長谷川ヨシテル氏は、歴史ナビゲーターや歴史作家として幅広い活動をしており、「れきしクン」というニックネームで知られています。彼は埼玉県熊谷市出身で、漫才師としてデビューした経歴を持つ。現在は日本全国でイベントや講演会に出演し、テレビやラジオへの出演も多い。彼のトークは明るくわかりやすく、歴史の魅力を伝えることに長けています。特に戦国武将に関する知識は深く、TBSの『クイズ！　オンリー1』の「戦国武将」ブロックで優勝し、賞金100万円を獲得しています。彼のトレードマークは赤い兜で、前立てには「長谷川」とデザインされている特注品です。彼はこれまでにも多くの著書を執筆しており、YouTubeチャンネル『それいけ！ れきしクンTV』も随時更新しています。

この著書を手に取ることで、読者は歴史の裏舞台で活躍したマイナー武将たちの偉業や魅力を知ることができ、新しい視点からの日本史の理解が深まることでしょう。

バトルスタジアム　最強決定戦　戦国武将ナンバーワン

歴史上の偉人や戦国武将たちの活躍は、数々の書籍や映像作品で紹介されてきましたが、『バトルスタジアム　最強決定戦　戦国武将ナンバーワン』は、その枠組みを超えた、一風変わったアプローチで歴史の舞台に立つ武将たちを描き出しています。

まず、本書の最大の特徴は、史実とは異なる「夢のバトル」を実現している点です。例えば、織田信長と豊臣秀吉、伊達政宗と武田信玄など、実際には直接対決したことがない武将たちが、この書籍の中で壮絶な戦いを繰り広げます。これは、小学生や子供たちにとって、想像力を駆使して歴史に親しむ絶好の機会となるでしょう。

また、このシリーズは小学生や子供に大人気とのこと。その理由は、単なる架空の戦いを描くだけでなく、「もしも」というシチュエーションを真面目にシミュレーションしているからです。つまり、この『バトルスタジアム　最強決定戦　戦国武将ナンバーワン』は、架空戦記歴史読本として、実際の戦国武将たちの特徴や能力、戦術などを元に、どの武将がもし直接戦ったら勝つのかという問いに答えを出しています。

「戦国武将で最強は誰なのか？」という永遠のテーマに、新たな視点をもたらす本書は、歴史ファンだけでなく、アクションやバトルが好きな読者にもおすすめです。それは、史実を基にしつつも、新しいシチュエーションでの戦いを楽しむことができるからです。歴史を学ぶことの楽しさ、そして「もしも」という仮定のもとでの物語の面白さを、本書を通じて体験することができるでしょう。

ポプラ社から発行されたこの書籍は、歴史の知識を深めたいと思う読者にはもちろん、バトルの興奮を味わいたいという読者にも、心から楽しんでいただける一冊となっています。

大人気歴史系YouTuber ミスター武士道の「戦国武将」本当のキャラ教えます図鑑

昨今、歴史や文化に関する情報を提供するYouTubeチャンネルが注目されています。中でも、日本史をわかりやすく伝える「戦国BANASHI」の運営者であるミスター武士道氏は、その先駆者とも言える存在です。彼の最新刊である『大人気歴史系YouTuber ミスター武士道の「戦国武将」本当のキャラ教えます図鑑』は、そんな彼の魅力をさらに深く知ることができる一冊となっています。

この図鑑の核となる内容は、戦国時代の武将たちの実像をイラスト付きで紹介すること。しかし、単に武将のプロフィールを紹介するだけでなく、それぞれの武将の「人生の指針となるようなエピソード」や「その人の魅力がわかる生きざま」を詳しく解説しています。これにより、武将たちの人間味あふれるエピソードや、彼らがどのような思いで戦場を駆け抜けたのかを実感することができます。

また、この図鑑の特長的な点は、ミスター武士道氏自身が歴史に魅了された経緯や体験を交えて紹介している点です。これにより、読者はただの歴史図鑑としてだけでなく、ミスター武士道氏の人間味や歴史愛を感じ取ることができるでしょう。

また、武将たちのエピソードを「推せる！」と感じるような、心に響くストーリーとして紹介しているのも見逃せません。これらのエピソードは、現代の私たちにとっても「心の支えや助けになるヒント」を提供してくれる内容となっており、歴史好きだけでなく、日常生活の中でのインスピレーションを求める方にもおすすめの一冊です。

『大人気歴史系YouTuber ミスター武士道の「戦国武将」本当のキャラ教えます図鑑』は、戦国時代の武将たちの魅力を深く知ることができるだけでなく、ミスター武士道氏の独自の視点での解説が楽しめる、全ての歴史ファン必読の一冊となっています。

ねこねこ日本史　戦国武将伝

近年、日本の歴史や文化に関するコンテンツの需要が高まっています。特に、大河ドラマをはじめとしたテレビ番組や映画、書籍など、さまざまなメディアでの取り上げが続いています。その中でも、歴史好きにはたまらない一冊が『ねこねこ日本史　戦国武将伝』です。

この本は、そにしけんじ先生による描きおろしの漫画（comic）を中心に、戦国時代の武将たちの人生やエピソードをわかりやすく紹介しています。大河ドラマの予習や復習にも最適で、ドラマで取り上げられる武将の背景やエピソードを深く知ることができます。

また、この書籍の大きな特徴は、戦とお城の秘密が詳しく解説されている点です。歴史的な背景だけでなく、当時の戦術や城の構造、その役割など、興味深い情報が満載です。さらに、フルカラーの戦国お城マップも付属しており、地理的な情報や城の配置などを一目で確認することができます。

本書で取り上げられている武将は、徳川家康、石田三成、伊達政宗、真田幸村、織田信長、豊臣秀吉、武田信玄、上杉謙信、明智光秀、北条氏政、本多忠勝、直江兼続、そして前田利家とその妻・まつなど、戦国時代を代表する名将たちばかり。それぞれの武将に焦点を当てて、その生涯や業績、人間性などを漫画でわかりやすく紹介しています。

『ねこねこ日本史　戦国武将伝』は、戦国時代の武将たちやその時代背景を楽しく、かつ深く知りたいという方におすすめの一冊です。歴史初心者から熱心なファンまで、幅広い読者層に楽しんでもらえる内容となっています。

総括：戦国武将をめぐる５冊の書籍

近年、戦国武将に関する関心が高まっており、その結果、多くの著者や研究者がさまざまな角度から彼らの生涯や業績を解析・紹介しています。ここで紹介する５冊は、それぞれ異なる視点やアプローチで戦国武将を掘り下げており、読者にとっては非常に興味深いものとなっています。

まず『戦国武将と戦国姫の失敗学　歴史の失敗学３――乱世での生き抜く術と仕舞い方』は、戦国時代の武将や姫たちの失敗を元に、生き抜く術や敗北の原因を学ぶというユニークなアプローチをとっています。失敗学（study of failure）という視点を通して、歴史の偉人たちの人間性やリーダーシップを学ぶことができます。

一方、『どんマイナー武将伝説』は、主流の歴史書であまり取り上げられないマイナーな武将たちのエピソードを紹介しています。これにより、歴史の裏側や知られざる英雄たちの存在を知ることができ、戦国時代の多様性や奥深さを感じることができます。

『バトルスタジアム　最強決定戦　戦国武将ナンバーワン』は、歴史ファンの夢を具現化したような内容となっており、実際にはあり得ない武将同士のバトル（battle）をシミュレーションしています。このような架空の設定を通して、武将たちの戦術や策略、さらには人間性について考察することができます。

また、『大人気歴史系YouTuber ミスター武士道の「戦国武将」本当のキャラ教えます図鑑』は、YouTuberとしての視点を活かし、戦国武将たちの真のキャラクターを解説しています。この書籍は、特に若い世代にとって歴史をより身近に感じるための一助となるでしょう。

最後に、『ねこねこ日本史　戦国武将伝』は、漫画（comic）とフルカラーのマップを通して、武将たちの生涯や業績を視覚的に楽しむことができます。特に子供や歴史初心者にとって、このようなビジュアル重視のアプローチは非常に効果的です。

結論として、これらの５冊は、それぞれ異なる視点から戦国武将を紹介しており、読者は自分の興味や好みに合わせて選択することができます。歴史に興味がある方、特に戦国時代に魅力を感じる方には、これらの書籍を手に取ってみることを強くおすすめします。